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人の免疫に一番大きく作用するのは精神的な疲労なのだと実感している。ここ1ヶ月ほど、風邪を引いて熱を出したり、少し回復してまた熱を出したりして、しかもその間ずっと喉が歪な形で腫れていて、喋るたびに不快感が起こっている。おれは今自分ではどうすることもできない大きな悲しい出来事に直面していて、それに対するストレスが確実に体の回復を遠ざけている。もしかしたら、「何をしても楽しくない感じがする」と最近思っているのは、このことがずっと頭にあるからなのかもしれない。これはほとんど誰もが経験することだと思うが、自分に限って、こんなにも早く訪れる(訪れそうになっている)とは思っていなかった。

 

それに対して有効なのが、美味いものを食うことでも、人と会うことでも、感動して涙を流すことでも、笑うことでもないということは、経験によって判明した事実だ。特におれは仕事の大半を笑って過ごす(しかも人を心地よくさせるような、接客用の調整された笑顔ではなく、人を不快にするかも知れない、1人でいる時の無調整のもの)という恵まれた生活をしているので、「笑って過ごす」というある種のユートピア的生活が実はそれほどユートピアではないのだということを身をもって知っている。

 

要は鎮痛剤でしかないのだ。バファリンカロナールを一緒に飲んでさらにモルヒネを打ったとしても、既に通過儀礼は始まっている。おれは突然列の前の方に入れられただけだ。歯を食いしばって飛ぶしかない。